Q. どうしてひな人形を飾るの?
草や紙・木で作られた簡素な人形(ひとがた)に自分の厄や災いを移すという願いを込めて川や海へ流した『流し雛』と、平安時代に宮中で行われていたお人形遊びが結びついたのが現在のひなまつりです。
そのため、ひな人形は幼子の形代(かたしろ)として災いを受けてくれるものとされ、わが子に災いがふり掛かからずに健やかな女性に育つようにという願いを込めて贈られます。
Q. お人形の値段の違いはどんな点?
人形の衣装の生地の品質や、人形と一緒にお飾りする屏風や飾台の品質などによって異なります。
衣装の生地には正絹・正絹と化学繊維の混合・化学繊維の3種類があり、正絹が最も高価で良質な生地です。屏風では薄い金箔を一つ一つ手作業で貼りつけた金屏風、飾台では漆器で有名な会津塗といった高価な漆を使ったものなどは値段が高くなります。
また、有名な人形作家によって制作されたものも価値があり、高い値段がつけられます。
Q. ひな人形を飾る時期は?
立春過ぎ(二月四日ごろ)から二月中旬で、大安などのお日柄の良い日に飾るのがよいとされています。縁起のよい『雨水』の日(二月十九日ごろ)がより好ましいという言い伝えもあります。
Q. ひな人形をしまう時期は?
一般的には三月四日にしまうとされていますが、なるべく天気がよく空気の乾いた日にしまうようにしてください。
天気の悪い日は空気が湿気を含んでいるため、人形や道具を傷める原因になります。
Q. 次女、三女が産まれたらどうするの?
ひな人形は新しく産まれたその子だけのお守りとして贈られるものであり、下の子どもが産まれた際も同じようにその子へのお人形を選ぶのが望ましいですが、置き場所に余裕がない場合は長女よりも小さいお人形を贈られることが多いです。
Q. 母親のお人形を子どもに与えてよいの?
ひな人形はもともと貴族の婚礼の様子を表しており、幸せな結婚を願うという意味にもつながるため、母親のお人形はすでに厄払いの役目を終えています。
人形供養に出すか、最近では母親のひな人形と子どものひな人形を並べて飾ることで楽しむご家庭も見受けられます。